【読書 × 色】「松岡まどか、起業します AIスタートアップ戦記」~プロフェッショナルな黒
ご覧いただき、ありがとうございます。
カラーリスト・色彩講師の千葉真須美です。
最近一気読みした、お仕事小説をご紹介します。
■作品情報
・タイトル:松岡まどか、起業します AIスタートアップ戦記
・著 者:安野 貴博
(あらすじ)
日本有数の大企業・リクディード社のインターン生だった女子大生の松岡まどかは、突然内定の取り消しを言い渡される。さらに邪悪なスカウトに騙されて、1年以内に時価総額10億円の会社を起業で作らねばならず……!? 令和、AI時代のスタートアップ快進撃!(amazonより)
■感想
主人公の松岡まどかは、5つのAIを育てながら、それぞれに役割分担させ、AIと共に生活しています。まずはこれが驚きで、「AIってこんなこともできるの?」と思いました。また、スタートアップは単なる企業とは違うということも、この小説で知りました。初めて知る世界の興味深さと、数々の困難を乗り越えて行く主人公たちの姿は、お仕事小説の面白さが満載で、ワクワクしながら読み進めました。
まどかの目標は時価総額10億円達成することでしたが、ある出来事をきっかけに「本当に自分がやりたいこと」にフォーカスします。何のために、誰のために仕事をするのか。それを追求しようとする姿に深く共感しました。明確な目的を持ち、新しい技術も取り入れながら、私も頑張らなくちゃ!とパワーをもらえる作品でした。
■注目カラー:プロフェッショナルな黒
まどかの上司 三戸部歩(みとべ あゆむ)は、このように描写されています。
『異様な存在感を放つ女性だった。パンツスーツにジャケット。全身、黒に身を包んでいる。切りそろえられたシャープなボブカットの黒髪。』
黒は他社を寄せ付けない硬い印象と共に、高級感や厳格さといったイメージも与える色です。若くして幹部候補とされる飛びぬけた優秀さを備え、自分の信念に従いまどかを厳しく指導する彼女の姿は黒のカラーイメージとピッタリ!まさに黒が似合うプロフェッショナルなキャラクターでした。
■こんな方におすすめ
・AIやスタートアップに興味のある方
・主人公の成長物語で前向きな気持ちになりたい方
・黒が似合うキャラクターに触れてみたい方
