【映画・ドラマ×色】韓国ドラマ「エスクワイア」~虹色で語られた愛のかたち


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裁判と聞くと、「白か、黒か?」といったイメージが浮かびませんか?
そのイメージとは対照的に、ドラマの法廷シーンで虹の色について語られるシーンがありました。それがとても印象的だったので、今回の記事でご紹介します。


■作品情報

・タイトル:エスクワイア: 弁護士を夢見る弁護士たち
      2025年製作/韓国/全12話
(あらすじ)
正義感に燃える若き新米弁護士が一流法律事務所に入所。妥協を許さない冷徹な上司のもと、複雑な法曹界でさまざまな経験を積んでいく。(Netflixより)


■感想(ドラマ全体)

この作品は新人の女性弁護士が主人公です。彼女がさまざまな苦労や失敗を重ねて成長するストーリーを期待して見始めました。ところが、第1話では彼女のドジな面が強調されているものの、そもそも彼女は超優秀な新人です。天才的なひらめきで、裁判で争点となるポイントを見出していきます。予想は外れましたが、彼女の活躍と、一つ一つの裁判で扱われるテーマを、時には考えさせられながら、楽しむことができました。

上司や同僚たちのプライベートな問題も描かれていて、中でも先輩弁護士2人の恋愛の行方が微笑ましかったです。また、ファッションも見どころで、主人公のとても新人とは思えないシックなビジネスファッションが素敵でした。


■注目カラー: 愛を表現する虹の7色


いくつもの裁判が描かれていますが、第7話「愛は虹色に」で登場する色の表現が大変印象的でした。この回は、アルツハイマー型認知症のため尊厳死を選択した妻の意思を尊重した夫が、自殺をほう助したとして逮捕された事件のお話です。

裁判の席で、彼は「妻が病気になって、愛が虹色なんだと気づいた」と語ります。

赤は「情熱」、オレンジは「暖かさ」、黄色は「喜び」、緑は「安らぎ」、青は「信頼」、藍色は「深さ」、そして紫は「神秘」。色んな感情が愛を輝かせる―と。

愛から生じるさまざまな感情を、きらきらと光輝く虹の7色で表現していて、なんとも詩的で美しいセリフです。このセリフと共に色を思い描くと、胸にじんと響くものがあります。

それぞれの色に結びつけられた感情が、各色のカラーイメージと一致していることにお気づきでしょうか。色のイメージと一致しているからこそ、見る人は、色と感情をすんなりと受け取ることができるのです。

色のイメージを加えることで、ことばの印象が強められ、見る人の記憶に残る素敵なシーンとなっています。


■こんな方におすすめ

・裁判や法律をテーマにしたドラマが好きな方
・人生や愛について、深く考えさせられる作品を見たい方
・ドラマのファッション、特にシックなビジネスファッションに興味のある方


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