塗り絵の記録⑧ 「動」が生まれるイメージで ~ 私の中の神殿/2 音の神殿

カラーリストによる大人のぬり絵ブログ/私の中の神殿
colored by Masumi Chiba

「私の中の神殿 自分を愛しむ塗り絵」全20作からの3作目は「2 音の神殿」です。線画を見ると中央から四方に向かい雲のような、あるいはアメーバのような形がモクモクと広がっていて、正直なところ各パーツの区切りがよく掴めず、なかなか色が決められません。そこで、今回は最初に大きなパーツのみ色を決めて、あとは塗りながら考えることにしました。


◆ 配色のプランニング

線画を見て思い浮かべたのは、音の無い世界に音が生まれ、音楽となって広がり、「静」から「動」へと変化していくイメージです。そのイメージをもとに次の配色を決めました。

 ・上部に描かれた女性の髪と衣服は寒色で静かなイメージに
 ・下部の階段とピアノはモノトーンで、無のイメージに
 ・モクモクとした形のパーツは明るい暖色を中心とし、塗りながら色を決めていく

こんな感じで、これまでの作品に比べて結構アバウトな計画で塗り始めることにしました。


◆ 途中経過

最初に色を入れたのは、下部の階段と鍵盤です。この階段と馴染むような色合いにと、モスグリーンで女性の衣服の下半分を塗りました。上の方に行くにつれトーンを明るくし、女性の髪はセルリアンブルーに。モスグリーンがかなり落ち着いた色合いなので、セルリアンブルーで華やかさを加えてみました。


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さて、問題のモクモクです。 暖色と決めていましたが、各パーツの形が解るよう色を分離させるためと、二人の女性との調和を考慮し、水色や藤色といった寒色・中性色も加えることにしました。また動きを出すために、所々濃淡で立体的に仕上げました。


カラーリストによる大人のぬり絵ブログ/私の中の神殿

最後に全体の色を調整して、完成したのが一番上の画像です。


◆ 悩むから面白い?この塗り絵本の魅力

最初のプランニングからモクモクにかなり悩みました。人や動物、物など現実に存在するものではない抽象的なパーツが多いと、想像力を働かせて色を決めることになります。じつは、それがこの塗り絵本の魅力かな?と思いました。自由に想像し自分らしく塗る、そうして出来上がった世界はまさに「私の中の神殿」なのでしょうね。



※ご参考までに、使用した塗り絵本と色鉛筆の商品リンクを下に貼っておきます。





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